AIが「子の看護休暇は小学校入学前まで」と答える2026|2025年4月から小学3年生修了まで・学級閉鎖や入学式も対象、古いルールで断らない5つの手順
AIに子の看護休暇を聞くと「小学校入学前の子だけ」と答えることがあります。2025年4月から子の看護等休暇は小学3年生修了までに広がりました。誤りやすい4点と5つの確認手順を解説します。
「小学1年生の子が熱を出しました。子の看護休暇は使えますか」。AIに聞くと「子の看護休暇は小学校入学前の子が対象なので使えません」と答えることがあります。これは2025年3月までのルールです。
2025年4月1日施行の改正育児・介護休業法で、制度の名前は子の看護等休暇に変わりました。対象は小学校3年生修了までに広がり、学級閉鎖や入学式でも取れるようになりました。この記事では、AIが古いルールで答える4つの点と、正しく判定させる5つの手順を説明します。
2025年4月の改正で変わったこと
改正前と改正後の違いを表にまとめます。日数は変わっていません。
| 項目 | 2025年3月まで | 2025年4月から |
|---|---|---|
| 名称 | 子の看護休暇 | 子の看護等休暇 |
| 対象の子 | 小学校就学前まで | 小学校3年生修了まで |
| 取得できる理由 | 病気・けがの看護、予防接種、健康診断 | 左の3つに加え、感染症による学級閉鎖等、入園式・入学式・卒園式 |
| 労使協定で除外できる人 | 継続雇用6か月未満、週の所定労働日数2日以下 | 週の所定労働日数2日以下のみ |
| 日数 | 年5日(子が2人以上は年10日) | 変更なし |
「小学校3年生修了まで」は、子が9歳に達する日以後の最初の3月31日までという意味です。
AIが古いルールで答える4つの点
1. 対象を「小学校入学前」と答える
最も多い誤りです。AIの学習データには改正前の解説が大量に含まれています。小学1〜3年生の子を持つ社員の申請を、AIが「対象外」と判定すると、法律上取れる休暇を断ることになります。
2. 学級閉鎖や入学式を対象外と答える
改正前は、子が病気やけがをしていないと取れませんでした。今は、インフルエンザなどによる学級閉鎖や休園で子が家にいる場合も対象です。入園式・入学式・卒園式への出席も対象になりました。なお、小学校の卒業式は対象の年齢を過ぎるため含まれません。
3. 入社6か月未満の人を除外できると答える
改正前は、労使協定を結べば、継続雇用6か月未満の人を対象外にできました。この除外は廃止されました。古い労使協定のまま「入社半年未満は取れない」と運用していると、法違反になります。週の所定労働日数が2日以下の人は、引き続き労使協定で除外できます。
4. 「有給で与えなければならない」と答える
法律は休暇を与えることを義務づけていますが、賃金の支払いまでは義務づけていません。有給か無給かは就業規則で決めます。AIが「有給が義務」と答えると、無給で運用している会社が不要な見直しをすることになります。
具体例:子どもが2人いる社員
年度は4月1日から翌年3月31日とします(会社が別に定めなければこの期間です)。2025年度の判定は次のとおりです。
| 子 | 学年(2025年度) | 改正前の判定 | 改正後の判定 |
|---|---|---|---|
| 長女 | 小学2年生 | 対象外 | 対象 |
| 長男 | 保育園の年長 | 対象 | 対象 |
| 年間の日数 | - | 年5日 | 年10日 |
対象の子が2人になるため、年10日です。10日は子ごとに5日ずつではありません。長男の看護に7日、長女の学級閉鎖に3日のように、どちらの子に使ってもかまいません。
AIが「長女は小学生なので対象外、年5日」と答えると、日数を半分に誤ります。
あわせて変わった「残業免除」の対象
同じ2025年4月の改正で、所定外労働の制限(いわゆる残業免除)の対象も広がりました。3歳未満の子を養育する人から、小学校就学前の子を養育する人へと変わっています。看護等休暇と対象年齢が違うので、AIが混同しないよう注意が必要です。
AIに正しく判定させる5つの手順
手順1:改正後のルールをプロンプトに書く
「子の看護等休暇は2025年4月改正後のルールで判定する。対象は小学校3年生修了まで、理由に学級閉鎖等と入園・入学・卒園式を含む。継続雇用6か月未満の労使協定除外は廃止」と明記します。
手順2:子の学年と取得理由を入力させる
子の人数、それぞれの学年、取得理由、取得日、社員の週の所定労働日数を入力します。「子の年齢」だけだと、AIは学年の区切りを誤ることがあります。
手順3:境界の4問でテストする
| テスト | 正解 |
|---|---|
| 小学3年生の子の発熱 | 対象 |
| 小学4年生の子の発熱 | 法定の対象外 |
| 入社3か月の社員、週5日勤務 | 取得できる |
| 小学1年生と4歳の子がいる社員の年間日数 | 年10日 |
1問でも外れたら、そのプロンプトは使いません。
手順4:判定の根拠を表で出させる
「対象の子」「取得理由」「除外の有無」「残り日数」を表で出させます。結論だけでは、改正前のルールで判定したのかを見分けられません。
手順5:就業規則と労使協定を改正後の内容と照らす
AIの判定が正しくても、社内の規程が古いままだと運用で誤ります。就業規則の対象年齢・取得理由と、労使協定の除外規定を確認してください。判断に迷う場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)か社会保険労務士に確認してください。
まとめ
- 2025年4月から名称は「子の看護等休暇」、対象は小学校3年生修了まで
- 学級閉鎖等と、入園式・入学式・卒園式も取得理由になった
- 継続雇用6か月未満を労使協定で除外する仕組みは廃止された
- 日数は年5日、対象の子が2人以上なら年10日で変わらない
- 有給か無給かは会社が就業規則で決める
労務の判定にAIを使うときは、まず4問のテストから始めてください。介護の休業日数の数え方は介護休業の93日の記事で解説しています。
AI Scout編集部
AIツール・SaaS専門のレビューチーム。最新のAI技術動向を追い、実際にツールを使用した上で、正確で信頼性の高い情報を提供しています。