メインコンテンツへスキップ
ガイド

AIが介護休業を「毎年93日」と答える2026|対象家族1人につき通算93日・3回分割、社会保険料は免除されない、取り違えないための5つの手順

AIに介護休業を聞くと「毎年93日」「育休と同じく社会保険料免除」と答えます。正しくは対象家族1人につき通算93日・3回分割で、保険料は免除されません。誤りやすい4点と5つの手順を解説します。

#AI活用#業務効率化#品質管理#プロンプト#人事#労務

「親の介護で休みたいのですが、介護休業は毎年93日取れますか」。AIに聞くと「年93日まで取れます」と答えることがあります。しかし介護休業は、対象家族1人につき通算93日まで、3回まで分割できる制度です。毎年リセットされるわけではありません。

さらにAIは、育児休業と混ぜて「休業中は社会保険料が免除されます」と答えることもあります。介護休業には、その免除制度がありません。社員から介護の相談を受けるのは人事の担当者です。この記事では、AIが誤る4つの点と、正しく答えさせる5つの手順を説明します。

介護休業の基本ルール

介護休業は、育児・介護休業法で定められた休業です。要介護状態の家族を介護するために取得します。

項目内容
取得できる日数対象家族1人につき通算93日まで
分割3回まで
対象家族配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫
要介護状態2週間以上、常時介護を必要とする状態

93日は「年」ではなく「対象家族1人あたりの通算」です。父と母を介護する場合は、それぞれに93日ずつ取れます。

介護休業と介護休暇の違い

似た名前の制度に「介護休暇」があります。AIはこの2つをよく混ぜます。

項目介護休業介護休暇
日数対象家族1人につき通算93日年5日(対象家族2人以上は年10日)
取り方まとまった期間で3回まで1日または時間単位
雇用保険の給付介護休業給付金(67%)なし
主な用途介護の体制づくり通院の付き添いなど

介護休暇の給料を有給にするか無給にするかは、会社の就業規則で決まります。法律で有給にする義務はありません。

介護休業給付金の仕組み

雇用保険の被保険者が介護休業を取ると、介護休業給付金を受け取れます。

項目内容
支給額休業開始時賃金日額×支給日数×67%(上限あり)
支給の限度同じ対象家族について93日・3回まで
主な受給要件休業開始前2年間に、賃金支払基礎日数11日以上(または80時間以上)の月が12か月以上
申請時期休業終了日の翌日から2か月を経過する日の属する月の末日まで
税金非課税

休業中に会社から賃金が出た場合は、額に応じて給付が減ったり、支給されなかったりします。上限額は毎年8月に見直されるため、最新の額はハローワークで確認します。

AIが取り違える4つの点

1. 93日を「1年あたり」と答える

最も多い誤りです。93日は対象家族1人あたりの通算です。翌年になっても、同じ家族について日数は戻りません。

2. 1回しか取れないと答える

2017年1月から、3回までの分割取得が可能になりました。AIは古い情報のまま「原則1回」と答えることがあります。

3. 社会保険料が免除されると答える

育児休業中は、健康保険と厚生年金の保険料が免除されます。介護休業には、この免除制度がありません。給料が出なくても、本人負担分の保険料は発生します。給料から天引きできない月は、会社と社員で支払い方法を決めておく必要があります。

4. 給付率を育児休業と同じ扱いにする

育児休業給付は、181日目から50%に下がります。介護休業給付は93日の間ずっと67%です。AIは育児休業の仕組みを当てはめ、途中で給付率が下がると答えることがあります。

具体例1:母の介護で3回に分けて取る場合

月給30万円の社員が、母の介護で休業を3回に分けます。

取得日数通算
1回目(入院時)30日30日
2回目(施設探し)40日70日
3回目(在宅介護の準備)23日93日

この時点で、母については93日・3回とも使い切りました。翌年に「また93日取れます」と答えるのはAIの誤りです。父の介護が必要になれば、父について別に93日取れます。

具体例2:休業中の社会保険料

同じ社員が、1か月まるごと無給で介護休業を取った場合です。

判定方法健康保険・厚生年金の本人負担
正しい(介護休業は免除なし)通常どおり発生する
AIの誤り(育休と同じ扱い)免除される

誤った案内のまま進めると、復帰後に数か月分の保険料をまとめて請求することになります。社員との信頼関係を損ねる原因になります。

AIに正しく答えさせる5つの手順

手順1:制度の前提をプロンプトに書く

「介護休業は対象家族1人につき通算93日・3回まで。介護休暇は年5日(2人以上は10日)。介護休業中の社会保険料は免除されない。給付は67%」と明記します。

手順2:判定に必要な4項目を入力させる

対象家族の続柄、その家族について取得済みの日数と回数、雇用保険の加入状況、休業中の賃金の有無です。1つでも欠けたら「判定できない」と返させます。

手順3:境界の4問でテストする

テスト正解
母について前年に93日取得済み・今年も母の介護で休業したい母については取得できない
母について2回・60日取得済みあと1回・33日まで
介護休業中に給料なし・社会保険料は本人負担は発生する
介護休業の60日目の給付率は67%のまま

1問でも外れたら、そのプロンプトは使いません。

手順4:残り日数と残り回数を出させる

「対象家族ごとの取得済み日数・回数」と「残り日数・回数」を表で出させます。結論だけでは、年単位で数えたかどうか見分けられません。

手順5:給付の可否はハローワークに確認する

受給要件や上限額の最終判断は、ハローワークが行います。有期雇用の社員は、契約期間の要件も確認が必要です。社員には「AIの回答は目安で、確定はハローワーク」と添えて伝えます。

まとめ

  • 介護休業は対象家族1人につき通算93日・3回まで(年単位ではない)
  • 介護休暇は別の制度で、年5日(2人以上は10日)
  • 介護休業給付金は93日の間ずっと67%
  • 介護休業中は、育休と違って社会保険料が免除されない
  • 給付の最終判断はハローワーク

介護の相談にAIを使うときは、まず4問のテストから始めてください。育児休業の給付率は育児休業給付の記事で、育休中の保険料免除は育休の社会保険料免除の記事で解説しています。個別の判断に迷う場合は、ハローワークや社会保険労務士に確認してください。

AIツールをお探しですか?

200種類以上のAIツールを徹底比較。あなたに最適なツールが見つかります。

ツール一覧を見る
AI
執筆・監修

AI Scout編集部

AIツール・SaaS専門のレビューチーム。最新のAI技術動向を追い、実際にツールを使用した上で、正確で信頼性の高い情報を提供しています。

公開日: 2026年10月4日
最終更新: 2026年10月4日