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AIが「産休で休んだから出勤率8割未満」と判定する2026|産休・育休・労災療養は出勤扱い・会社都合の休業は分母から除く、有給付与を取り違えないための5つの手順

AIに有給休暇の付与判定を頼むと、産休や育休を欠勤として出勤率を計算することがあります。法律上は出勤扱いで、会社都合の休業日は全労働日から除きます。誤りやすい4つのポイントと5つの手順を解説します。

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「産休で70日休んだので、出勤率が8割に届かず、今年の有給休暇は付与されません」。AIに有給休暇の付与判定を頼むと、こう答えることがあります。しかし、産前産後休業の期間は出勤したものとして扱うと法律で決まっています。

出勤率の分子と分母を取り違えると、付与すべき有給休暇を付与しない違反につながります。この記事では、AIが出勤率8割の判定で誤る4つのポイントと、正しく判定させる5つの手順を説明します。

出勤率8割の基本ルール

労働基準法39条は、6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に10日の有給休暇を与えると定めています。その後も1年ごとに、直前1年間の出勤率が8割以上なら付与日数が増えていきます。

出勤率は「出勤日数÷全労働日」で計算します。全労働日とは、就業規則などで労働義務がある日、つまり所定労働日のことです。

区分扱い主な例
出勤したものとみなす日分子と分母の両方に入れる業務上の負傷・疾病による療養休業、産前産後休業、育児休業、介護休業、年次有給休暇を取得した日
全労働日から除く日分子にも分母にも入れない会社都合の休業日、不可抗力による休業日、正当な争議行為で働かなかった日、休日労働した日
欠勤として扱う日分母だけに入れる私傷病による欠勤、無断欠勤

出勤扱いの4つの休業は労働基準法39条10項、年休取得日と除外日は厚生労働省の通達で示されています。

AIが取り違える4つのポイント

1. 産休・育休を欠勤として数える

最も多い誤りです。休んだ日はすべて欠勤という単純な計算をすると、産前産後休業や育児休業の期間で出勤率が下がります。法律上は出勤扱いなので、これらの休業で出勤率が下がることはありません。

2. 会社都合の休業日を分母に残す

業績悪化などで会社が休業を命じた日は、全労働日から除きます。欠勤として分母に残すと、本人に責任のない休業で出勤率が下がってしまいます。

3. 私傷病の休職を出勤扱いにする

反対方向の誤りもあります。業務外のけがや病気で休んだ日は、法律上の出勤扱いの対象ではありません。就業規則で出勤扱いと定めていなければ、欠勤として数えます。業務上か業務外かで扱いが逆になる点に注意が必要です。

4. 8割未満なら勤続年数もリセットする

8割に届かなかった年は、その年の有給休暇が付与されません。しかし、継続勤務の期間は途切れません。翌年に8割以上なら、勤続年数に応じた日数が付与されます。AIが「次は10日から数え直し」と答えたら誤りです。

具体例:入社1年6か月時点の判定

直前1年間の所定労働日を240日として、2人を比べます。8割は192日です。

ケース内訳誤った計算正しい計算
Aさん出勤160日、産前産後休業70日、私傷病欠勤10日160÷240=66.7%で付与なし230÷240=95.8%で11日付与
Bさん出勤185日、会社都合の休業15日、私傷病欠勤40日185÷240=77.1%で付与なし185÷225=82.2%で11日付与

どちらも誤った計算では付与なしになりますが、正しくは11日が付与されます。

AIに正しく判定させる5つの手順

手順1:扱いのルールをプロンプトに書く

AIの記憶に任せず、分子と分母のルールを明示します。

有給休暇の出勤率は次の前提で計算してください。
・出勤率=出勤日数÷全労働日(所定労働日)
・業務上の療養休業、産前産後休業、育児休業、介護休業、
  年休取得日は出勤とみなし、分子と分母の両方に入れる
・会社都合の休業日、不可抗力の休業日、正当な争議行為の日、
  休日労働の日は全労働日から除く
・私傷病の欠勤は、就業規則に定めがなければ欠勤とする
・8割未満でも継続勤務の期間は途切れない

手順2:日数を区分ごとに列で出させる

「所定労働日」「実出勤」「出勤みなし」「除外日」「欠勤」「出勤率」の6列で出力させます。出勤率だけを出させると、どの日をどこに入れたか確認できません。

手順3:答えの分かる問題で確認する

本番の勤怠データを渡す前に、次の問題を解かせます。

問題正しい答え
所定240日、出勤180日、育児休業60日100%で付与あり
所定240日、出勤185日、会社都合休業15日、欠勤40日82.2%で付与あり
所定240日、出勤185日、私傷病欠勤55日77.1%で付与なし
前年8割未満で付与なし、今年は8割以上(入社2年6か月)12日付与

1問でも外れたら、そのプロンプトは使いません。

手順4:就業規則の独自ルールを確認する

会社によっては、私傷病休職や慶弔休暇を出勤扱いとする規定があります。法律より有利な扱いは有効なので、就業規則の該当条文もプロンプトに含めます。

手順5:休業の理由は人が確認する

業務上か業務外か、会社都合か本人都合かは、勤怠データだけでは判断できません。休業の区分は担当者が確定させてから、AIに計算させます。

まとめ

  • 出勤率は出勤日数÷全労働日で計算する
  • 産休・育休・介護休業・労災の療養・年休取得日は出勤扱い
  • 会社都合の休業日は全労働日から除く
  • 私傷病の欠勤は、規定がなければ欠勤として数える
  • 8割未満の年があっても勤続年数は途切れない

有給休暇の付与判定にAIを使うときは、まず4問のテストから始めてください。判断に迷う場合は、社会保険労務士や管轄の労働基準監督署に確認してください。

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執筆・監修

AI Scout編集部

AIツール・SaaS専門のレビューチーム。最新のAI技術動向を追い、実際にツールを使用した上で、正確で信頼性の高い情報を提供しています。

公開日: 2026年9月30日
最終更新: 2026年9月30日