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AIが傷病手当金の待期を「通算3日」と数える2026|正しくは連続3日・公休や有給も含む・日額は12か月平均の標準報酬月額÷30×2/3、取り違えないための5つの手順

AIに傷病手当金の計算を聞くと、待期を通算3日で数えたり、日額を直近の給与で出したりします。正しくは連続3日の待期と、12か月平均の標準報酬月額÷30×2/3です。誤りやすい4つの点と5つの手順を解説します。

#AI活用#業務効率化#品質管理#プロンプト#人事#労務

「休んだ日が合計3日になれば、4日目から傷病手当金が出ます」。AIに聞くと、こう答えることがあります。しかし待期は連続した3日間でなければ成立しません。間に出勤日が挟まると、数え直しです。

傷病手当金は、業務外の病気やけがで働けない会社員を支える健康保険の給付です。申請書の事業主欄を書くのは会社です。この記事では、AIが傷病手当金で誤る4つの点と、正しく扱わせる5つの手順を説明します。

傷病手当金の基本ルール

項目正しいルールAIの誤り
待期連続した3日間の労務不能(公休・有給も含む)休んだ日を通算して3日
支給開始待期が完成した翌日(4日目)から1日目から、または欠勤4日目から
日額12か月平均の標準報酬月額÷30×2/3直近の給与÷30×2/3
支給期間支給開始日から通算1年6か月暦の上で1年6か月

対象は協会けんぽや健康保険組合の被保険者です。国民健康保険には、原則としてこの給付がありません。

AIが取り違える4つの点

1. 待期を通算で数える

最も多い誤りです。待期は「連続して3日間」働けなかったことが条件です。2日休んで出勤し、また1日休んでも待期は完成しません。一方で、土日などの公休日や有給休暇の日も待期に含まれます。AIは公休日を除いて数えることもあります。

2. 有給を使った日にも支給する

有給休暇の日は待期には数えます。ただし給与が全額出るため、傷病手当金は支給されません。給与が一部だけ出た日は、傷病手当金との差額が支給されます。

3. 日額を直近の給与で計算する

日額の基準は、実際に払った給与ではありません。支給開始日以前の継続した12か月の標準報酬月額の平均です。協会けんぽでは、平均を30で割って10円未満を四捨五入し、2/3を掛けて1円未満を四捨五入します。昇給の直後に休むと、直近の給与で計算した額より低くなります。

4. 支給期間を暦で数える

2022年1月の改正で、支給期間は通算1年6か月になりました。途中で出勤して支給がなかった期間は、1年6か月に含めません。古い情報で学習したAIは、開始日から暦で1年6か月で打ち切ると答えます。

具体例1:待期の数え方

2026年4月に体調を崩した社員の例です。土曜日は公休日とします。

日付状況正しい数え方AIの通算
4/6(月)欠勤1日目1日目
4/7(火)欠勤2日目2日目
4/8(水)出勤リセット数えない
4/9(木)欠勤1日目3日目(待期完成)
4/10(金)欠勤2日目支給
4/11(土)公休日3日目(待期完成)支給
4/12(日)公休日支給開始支給

正しい支給開始は4月12日です。AIの通算では4月10日から支給となり、2日分多く見積もります。

具体例2:昇給直後に休んだ場合の日額

過去12か月の標準報酬月額が、8か月は30万円、直近4か月は36万円だった社員の例です。

計算正しい方法AIの方法(直近の月額)
基準の月額(30万円×8+36万円×4)÷12=32万円36万円
÷3010,666.6…→10,670円12,000円
×2/3(日額)7,113円8,000円
30日分213,390円240,000円

差は1日887円、30日で26,610円です。社員に「月24万円もらえる」と伝えてしまうと、生活の計画が狂います。

AIに正しく扱わせる5つの手順

手順1:ルールをそのままプロンプトに書く

健康保険の傷病手当金を計算してください。
・待期は連続した3日間の労務不能で完成する(通算しない)
・公休日・有給休暇の日も待期に含める
・支給は待期完成の翌日から
・有給など給与が全額出た日は支給しない。一部支給の日は差額を支給
・日額は、支給開始日以前の継続した12か月の標準報酬月額の平均÷30×2/3
・÷30で10円未満を四捨五入、×2/3で1円未満を四捨五入(協会けんぽ)
・支給期間は支給開始日から通算1年6か月(出勤した期間は数えない)

「通算しない」と「標準報酬月額を使う」を明記するのが要点です。

手順2:日ごとの勤怠と標準報酬月額の履歴を渡す

欠勤・出勤・公休・有給を1日ずつ区別した一覧を入れます。あわせて、過去12か月分の標準報酬月額を渡します。給与明細の支給額は渡しません。被保険者期間が12か月未満の人は計算方法が変わるため、そのことも伝えます。

手順3:答えの分かる問題で確認する

問題正しい答え
2日欠勤→1日出勤→3日欠勤。待期の完成日は出勤後の3日目
有給3日を使って休み、4日目から欠勤。支給開始は4日目から
12か月すべて標準報酬月額30万円。日額は6,667円
支給開始後に3か月出勤した。その3か月は支給期間に数えるか数えない

1問でも外れたら、そのプロンプトは使いません。

手順4:日ごとの判定理由を列で出させる

「日付」「勤怠」「待期の何日目か」「給与の有無」「支給するか」を列で出させます。合計の金額だけでは、どこで誤ったか分かりません。

手順5:退職が絡む場合は人が確認する

退職後も受け続けるには、被保険者期間が継続して1年以上あることなどが条件です。退職日に出勤すると、退職後の支給を受けられなくなるおそれがあります。こうした判断は担当者が保険者に確認してから伝えます。

まとめ

  • 待期は連続3日間で、間に出勤があれば数え直す
  • 公休日・有給も待期に含むが、給与が全額出た日は支給しない
  • 日額は12か月平均の標準報酬月額÷30×2/3で、直近の給与は使わない
  • 支給期間は2022年1月から通算1年6か月
  • 退職が絡む場合は担当者が保険者に確認する

傷病手当金の説明にAIを使うときは、まず4問のテストから始めてください。判断に迷う場合は、加入している協会けんぽや健康保険組合、社会保険労務士に確認してください。

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執筆・監修

AI Scout編集部

AIツール・SaaS専門のレビューチーム。最新のAI技術動向を追い、実際にツールを使用した上で、正確で信頼性の高い情報を提供しています。

公開日: 2026年10月2日
最終更新: 2026年10月2日