AIが失業手当の日数を会社都合の表で答える2026|自己都合は年齢に関係なく90・120・150日、加入期間は前職と通算、取り違えないための5つの手順
AIに失業手当の日数を聞くと、自己都合でも会社都合の表で答えます。自己都合は年齢に関係なく90・120・150日です。加入期間は前職と通算できます。誤りやすい4つの点と5つの手順を解説します。
「失業手当は何日もらえますか」。AIに聞くと「42歳で勤続15年なら240日です」と答えることがあります。しかし240日は会社都合で辞めた場合の日数です。自己都合で辞めた人は120日です。
基本手当(いわゆる失業手当)の日数は、離職理由・年齢・雇用保険の加入期間の3つで決まります。AIはこの3つの表を混ぜて答えがちです。退職する社員に説明するのは人事の担当者です。この記事では、AIが誤る4つの点と、正しく判定させる5つの手順を説明します。
所定給付日数の基本ルール
自己都合や定年で辞めた人(一般の受給資格者)は、年齢に関係なく加入期間だけで決まります。
| 加入期間 | 10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|
| 全年齢(自己都合・定年など) | 90日 | 120日 | 150日 |
倒産や解雇など会社都合で辞めた人(特定受給資格者など)は、年齢と加入期間の両方で決まります。
| 年齢 | 1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | - |
| 30歳以上35歳未満 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 |
| 35歳以上45歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 |
| 45歳以上60歳未満 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
| 60歳以上65歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
障害のある方など就職が難しい人は、さらに別の表(150日〜360日)を使います。年齢は離職した日の時点で判定します。
AIが取り違える4つの点
1. 会社都合の表を自己都合にも使う
最も多い誤りです。会社都合の表は日数が長く、検索結果でも目立ちます。AIは離職理由を聞かずにこの表を引きます。自己都合の人に倍の日数を伝えてしまいます。
2. 自己都合でも年齢で日数が変わると答える
自己都合の表に年齢の区分はありません。45歳でも25歳でも、加入期間が同じなら同じ日数です。AIは「45歳以上は長くなります」と付け加えることがあります。
3. 加入期間を今の会社の勤続年数で数える
加入期間は、前の会社の期間も通算できます。条件は、前の離職から1年以内に今の会社で加入したこと、前の離職で基本手当などを受け取っていないことです。AIは勤続年数だけで判定し、日数を短く答えます。
4. 受給できる期間の上限を考えない
基本手当を受け取れるのは、原則として離職日の翌日から1年間です。330日の人は1年+30日、360日の人は1年+60日です。手続きが遅れると、日数が残っていても受け取れなくなります。AIは日数だけ答えて、この期限に触れません。
具体例1:42歳・加入15年の社員の場合
| 離職理由 | 正しい日数 | AIの答え |
|---|---|---|
| 会社都合(解雇・倒産など) | 240日 | 240日 |
| 自己都合 | 120日 | 240日 |
差は120日です。仮に基本手当日額が6,000円なら、72万円の見込み違いになります。社員は転職活動の期間や家計の計画を誤ります。
具体例2:28歳・転職して2年の社員の場合
前の会社に3年勤め、半年後に今の会社へ入って2年です。前の離職では基本手当を受け取っていません。
| 数え方 | 加入期間 | 自己都合 | 会社都合 |
|---|---|---|---|
| 正しい(前職と通算) | 5年 | 90日 | 120日 |
| AIの誤り(今の会社だけ) | 2年 | 90日 | 90日 |
自己都合では差が出ません。しかし会社都合では30日の差になります。通算の確認を省くと、退職勧奨の場面で誤った説明をしてしまいます。
AIに正しく判定させる5つの手順
手順1:表の使い分けをプロンプトに書く
「自己都合・定年は加入期間だけで90日・120日・150日。会社都合は年齢と加入期間の表を使う」と明記します。AIの記憶に任せません。
手順2:判定に必要な4項目を入力させる
離職理由、離職日時点の年齢、前職を含む加入期間、前の離職で基本手当を受け取ったかどうかです。1つでも欠けたら「判定できない」と返させます。
手順3:境界の4問でテストする
| テスト | 正解 |
|---|---|
| 50歳・加入15年・自己都合 | 120日 |
| 50歳・加入15年・会社都合 | 270日 |
| 29歳・加入6年・会社都合 | 120日 |
| 前職3年(受給なし・空白半年)+現職2年 | 加入期間5年として判定 |
1問でも外れたら、そのプロンプトは使いません。
手順4:使った表の行と列を出させる
「どの表の、どの年齢区分と加入期間区分か」を1行で出させます。日数だけの答えでは、表の取り違えに気づけません。
手順5:離職理由の最終判断はハローワークに任せる
自己都合か会社都合かは、離職票をもとにハローワークが判断します。会社の説明と異なる結論になることもあります。社員には「日数は見込みで、確定はハローワーク」と添えて伝えます。
まとめ
- 自己都合・定年は年齢に関係なく90日・120日・150日
- 会社都合は年齢と加入期間の表で90日〜330日
- 加入期間は条件を満たせば前職と通算する
- 受け取れるのは原則として離職日の翌日から1年間
- 離職理由の判断はハローワークが行う
退職者への説明にAIを使うときは、まず4問のテストから始めてください。給付制限の期間は自己都合の給付制限の記事で解説しています。個別の判断に迷う場合は、ハローワークや社会保険労務士に確認してください。
AI Scout編集部
AIツール・SaaS専門のレビューチーム。最新のAI技術動向を追い、実際にツールを使用した上で、正確で信頼性の高い情報を提供しています。